2018年7月28日土曜日

第5回 Kendrick Lamar 『DAMN.』/ Aerosmith 『Nine Lives』

♦︎ Kendrick Lamar 『DAMN.』


まさに本日フジロック2日目のグリーンステージのトリでパフォーマンス中のケンドリック。前作「To Pimp a Butterfly」はあまりヒップホップ感がない印象だった。実際参加アーティストにサンダーキャット、ジョージ・クリントン、フライング・ロータス、ロバート・グラスパーと、豪華な演奏陣がクレジットされていて、耳障りのいいジャズ感のある作品だった。一方で今回の(と言ってもリリースは1年以上前)「DAMN.」はまたヒップホップ感の強めな作品で、個人的にはシンプルなループトラックの「HUMBLE.」が最高だった(みんな最高だろうけど)。リリックにメッセージ色が強い(政治的なものも含む)ことも、その人気の一つではあるが、歌詞の内容は全然知らない(汗 ので語れない。でも個人的にはカニエの方が好き。


「Be humble, sit down」


前作から「i」、ゴキゲンな動き。これ観てたらフジ行きたくなった…というか行きたかった。


♦︎ Aerosmith 『Nine Lives』


そして今回も、なんの脈絡もなくエアロスミスの「Nine Lives」。
「HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP」の洋楽ランキングでずっと1位だった記憶のある「Falling In Love (Is Hard On The Knees)」は言わずもがな、表題曲の「Nine Lives」やパワーバラード「Full Circle」「Hole in my soul」など、本当に捨て曲なしの名盤。


「Falling In Love (Is Hard On The Knees)」、最近こういう王道アメリカンロックのヒット曲が少ない。昔はカード見ながら歌詞を覚えてたので、この曲は今でも歌詞見ずに歌える。


「Full Circle」ライブバージョンも良い。




2018年7月25日水曜日

第4回 九頭身日奈 『9m88 / Plastic Love』/ Aaliyah『Aaliyah』

♦︎ 九頭身日奈 『9m88 / Plastic Love』


リリースは今年の1月なので少し前。このアーティストに関してはほとんど情報を持っていないのだが、HMVによると「台北でもっとも注目されている女性R&Bシンガー, 9m88」とのこと。「9m88」がアーティスト名で日本名が「九頭身日奈」の模様。
これはジャケットがインパクトあったのと、竹内まりやの言わずもがななシティポップ大名曲「Plastic Love」をB面でカバーしていたということでなんとなく買った。A面の「9m88」も上質のシティポップと言った感じで良い。


こちらA面


「Plastic Love」カバー、ベストテン的なPV。


おまけに山下達郎バージョンの「Plastic Love」、ヤマタツの曲っぽいが作詞作曲は竹内まりや、編曲がヤマタツ。このライブバージョンは演奏が鬼。


♦︎  Aaliyah『Aaliyah』


90年代女性R&Bアーティスト。個人的には当時聴いた記憶がないものの、グラミー賞にノミネートされたり映画に数多く出演したり、音楽以外にも幅広く活躍していたそう(「ロミオ・マスト・ダイ」や「マトリックス」に出演してたそう)。人気絶頂の22歳に飛行機事故で亡くなってしまう。これはジャケットが綺麗だったので購入、ジャケ買いはレコードの醍醐味。


これもこれからの季節に良い感じ。


2018年7月23日月曜日

第3回 Cero 『POLY LIFE MULTI SOUL』/ Sugar Ray 『14:59』

♦︎ Cero 『POLY LIFE MULTI SOUL』


前作「obscure ride」からはや3年、ceroは今年5月に4枚目のアルバムとして「Poly Life Multi Soul」をリリース。前作はシティポップからブラックミュージックの間をフワつくような、ちょっと難解ながらも「こういうのが邦楽で出てきてほしかった」と思わせる作品で、やはり同年代J-POPSグループの中では群を抜いていたと思う。そのリリース後はビールのCM曲として、シティポップのお手本のような「陸のうえの晩餐」(今回のアルバムには未収録、写真の特典カセットテープに収録)をひっそりとリリースしただけで、「果たして次のアルバムはどんな感じになるのだろう」とファンとして結構お待ちかねをしていた。しかしそんな間もceroはライブ活動を活発に行なっていて、サポートメンバーを増やしたり(現在8人体制)、色々と実験的な感じでやっているという情報はよく耳にした。正直なところ「凄く難解な作品をリリースしてしまいファンが離れてしまうのではないか」という予感も少しあって、実際リード曲として公開された鬼変拍子な「魚の骨 鳥の羽根」のPVを見た時も「これはちょっとやり過ぎたか…」とも思った。で、ついにリリースされた「Poly Life Multi Soul」、個人的な感想としては「美術館で素晴らしい絵を見ているような感覚で、しかし一度見ればしばらくはいいかな」という感じだった。cero自身が解説する所によれば本アルバムの多くの曲でアフロビーツ・ポリリズムなどが複雑にクロスオーバーしていて、2nd, 3rdアルバムの曲のような口ずさみたくなるようなものはほとんどなかった。つまりはやはり難解だった。しかしceroにはJ-POPSの進化を担ってもらわないといけないので、そういう意味では期待通りの4枚目とも言えよう。


「4/4拍子と3/4拍子がクロスしている」とかなんとかの「魚の骨 鳥の羽根」


アルバム表題曲「Poly Life Multi Soul」、個人的に一番好き


♦︎ Sugar Ray 『14:59』


これはジャケット見ただけで高校生の頃を思い出せる懐かしの1枚。


未来永劫通用する夏のアンセム「Every Morning」はこのアルバム収録。夏はこれを聴いてChill。


こちらも名曲「Fly feat.Super Cat」はその1枚前のアルバム収録。これを聴いてChillでもよい。


2018年7月16日月曜日

第2回 Bruno Mars 『finesse (Remix) feat. Cardi B』/ 中森明菜 『DESIRE』

♦︎ Bruno Mars 『finesse (Remix) feat. Cardi B』

前回せっかく名前を挙げたので改めて紹介を。


Bruno marsは最新アルバム「24K MAGIC」で2018年グラミー賞主要6冠に輝いて名実共に世界一のアーティストになった。確かにこれまでのアルバムを聴いてもどの曲も粒そろいで実力的にも、そしてその雰囲気的にもMichael Jacksonを継げるアーティストだと思うのだが、ただ大ヒット曲というのがない気がする。代表曲と言えば1st アルバム収録の「Just The Way You Are」かMark Ronsonとの「Uptown funk」(というかこれはMark Ronsonの曲)くらいか、少なくとも日本での認識はそんなとこであろう。
この曲は「24K MAGIC」に収録された「finesse」を、2017年に大ブレイクした女性ラッパーCardi Bと共にリテイクしたもの。前回書いた通り、PVも含めて80年代後半から90年代の空気感で上手くまとめており、Cardi BもTLCのLeft Eyeにそっくり(やはりオマージュしているのか)。


これも代表曲となるか。


せっかくなのでお馴染み「uptown funk」も。新庄感がスゴい。この夏和田アキ子のカバーバージョンが7インチレコードでリリースされるそう。


♦︎ 中森明菜 『DESIRE』


で、NJSの流れとは全然関係なく中森明菜。個人的には全盛期を過ぎてから知った2人なので、「松田聖子と中森明菜、どちらのファンか」論争の経験がなかったのだが、先日その論争に巻き込まれ参加させていただいて、松田聖子と中森明菜がいかに素晴らしいアイドルでありアーティストであったのかを教えていただいた。youtubeで全盛期の歌番組を見ると、当然ながら2人とも可愛くて、キャラのすみ分けもうまいことできている。その上で2人ともに歌が上手い、特に中森明菜スゴいのだが、松田聖子の歌も好き。
アイドル群雄割拠のこの時代に、アイドルファンの諸君やアイドル自身にも、2人の姿から「真のアイドルとはこういうことである」と学んでほしいものだ(余計なお世話だろうが)。



youtubeで「中森明菜」と検索すると一番上に出てくるこの「DESIRE」。(おそらく)生放送で、踊りながら歌う中森明菜もバックダンサーもカメラワークも完璧な仕上がり。この緊張感よ。

2018年7月14日土曜日

第1回 Jorja Smith 『lost & found』/ Jeremy Jordan 『wannagirl』

♦︎ Jorja Smith 『lost & found』



今、「最近オススメのアーティストいる?」と聞かれたらまず彼女の名前を挙げるだろう。Drakeの前アルバム「more life」に参加したり、映画「ブラック・パンサー」のサウンドトラックでKendrick lamarと歌ったりとすでにシーンのど真ん中にいる新人R&Bアーティスト fromイギリス。このデビューアルバムはミドルテンポからローテンポナンバーがメイン。


デビューシングル「blue lights」、後半でdizzee rascalの「Sirens」をモロ使い。



アップテンポなダンスナンバー「on my mind」、こちらは残念ながらアルバム未収録。

今年サマソニで来日するので要check。


♦︎ Jeremy Jordan 『wannagirl』


Bruno MarsとCardi Bの「finesse」以降ブームになっているNew Jack Swing。wikipediaによると「ファンクにヒップホップ的手法を組み合わせ、そこにソウルやゴスペル的メロディー・ハーモニーのセンスを加味することによって構築された音楽スタイル」となっている。要は「ヒップホップとR&Bを足して2で割った感じ」ということで、今ブームになっているのも納得というところ。
Jeremy  Jordanは90年代前半に、この曲や「The Right Kind of Love」などNJSヒット曲(個人的にNJSと思っている)を飛ばしたアーティスト。日本でもfm802のヘビーローテションになったりと流行っていたよう。しかしファーストアルバム「try my love」をリリースした後にシーンから姿を消してしまった。


この展開のめまぐるしさがNJSの良さ。